公式マニュアル / 機能紹介

Shadowrocketの機能と設定

まずGlobal Routingを確認し、次にConfigとサーバー情報をチェックします。ルールによる振り分け、オンデマンド接続、診断はそれぞれ目的が異なるため、個別に設定して順番に検証しましょう。

  • Global Routing
  • Config
  • On Demand
  • Data
  • Settings

iPhoneおよびiPadでの操作を対象としています。画面上の場所や利用できる項目は、実際の端末での表示をご確認ください。

01 / ルーティングの基本

3つのGlobal Routingモード

Config、Proxy、Directは、接続に適用するルーティング方式を決めるもので、別々のサーバーを指すわけではありません。

概要:Global Routingは、全体のルーティング方式を選ぶ項目です。Configでは現在の設定に含まれるルールに従ってリクエストを振り分けます。Proxyでは対象の通信を選択中のプロキシサーバー経由にします。Directでは選択中のプロキシサーバーを経由せずに接続します。「ルールが適用されない」と判断する前に、ここでConfigが選ばれているか確認してください。

画面と設定方法:HomeでGlobal Routingを開き、使いたいモードを選んでから戻り、選択状態を確認します。既存のルールによる振り分けを使う場合はConfigを選びます。選択中のサーバーで目的のリクエストに接続できるか個別に確かめる場合は、一時的にProxyを使用できます。現在のネットワークから直接アクセスした結果と比較する場合は、一時的にDirectを選びます。比較できるよう、一度に変更するのはこの項目だけにして、ほかの条件は維持してください。

Global Routingの各モード
画面上の表記 / 日本語動作使用する場面確認する項目
Config / 設定現在のConfigに設定されたルールとポリシーに従ってリクエストを処理します。ドメインやIPなどの条件で、通常の通信を振り分けるとき。有効な設定、ルールの順序、参照先のポリシー。
Proxy / プロキシ対象の通信を選択中のプロキシサーバー経由で転送します。サーバーと目的のアクセス経路を一時的に検証するとき。現在選択しているサーバーとそのパラメータ。
Direct / 直接接続選択中のプロキシサーバーを経由せずに接続します。現在のネットワークから直接アクセスできるか確認するとき。現在のネットワーク、DNS、接続先サービスの状態。

注意点:Proxyにしても認証情報の入力ミスは解消されず、Directもあらゆるネットワークの問題を解決するものではありません。モードを切り替えても、既存の長時間接続は以前の経路を使い続ける場合があります。確認時はリクエストを新しく発行してください。一時的な切り分けが終わったら、普段使っているConfigに戻し、テスト時の状態を日常の振り分け設定と取り違えないようにしましょう。

02 / 条件判定と処理

ルールの種類とポリシー

ルールはリクエストが条件に一致するかを判定し、ポリシーは一致後の処理を決めます。

概要:ルールによる振り分けでは、リクエストの特徴を条件と照合します。DOMAINは完全一致のドメイン、DOMAIN-SUFFIXはドメインとそのサブドメイン、DOMAIN-KEYWORDはドメイン内のキーワードを対象にします。IP-CIDRとIP-CIDR6は、それぞれIPv4とIPv6のネットワーク範囲を表し、GEOIPはIPアドレスの地理的な割り当て先を条件にします。ルールの種類はサーバーのプロトコルではないため、VLESSやTrojanなどをルールの種類として入力する必要はありません。

画面と設定方法:Configを開き、まず有効になっている設定を確認してから、その中のルールを確認します。通常、具体的な条件は範囲の広い条件より前に置きます。FINALは、それ以前のルールに一致しなかったリクエストを処理します。代表的なポリシーはDIRECT、PROXY、REJECTです。設定内に定義済みのポリシーグループ名を指定することもできます。ポリシーグループを参照する場合は、設定内の定義と同じ名前を使用してください。

DOMAIN-SUFFIX,example.com,PROXY
IP-CIDR,192.168.0.0/16,DIRECT
FINAL,DIRECT

この例は構文の説明です。example.comとそのサブドメインはPROXYへ、指定したローカルIPv4ネットワークはDIRECTへ振り分け、どのルールにも一致しないリクエストはFINAL,DIRECTで処理します。汎用の完成済み設定ではなく、家庭や職場のすべてのネットワークに同じ設定が適するという意味でもありません。編集前に元の設定を保存し、最後に適用されるフォールバックポリシーが用途に合っているか確認してください。

注意点:ルールは上から順に評価されるため、先にある範囲の広いルールがリクエストを処理し、後続の詳細なルールに一致しないことがあります。DOMAIN-SUFFIXを1行追加しただけでは、振り分けが変わったとは限りません。Global RoutingがConfigになっているか、設定が適用済みか、対象が別のドメイン名やIPv6アドレスを使っていないかも確認してください。ルールと設定の詳しい説明は設定の詳細をご覧ください。

03 / 接続情報

登録済みサブスクリプションとサーバー管理

Subscribeは登録済みサブスクリプションの更新元を管理し、Add Serverは個別のサーバー情報を管理します。どちらもConfigのルールファイルとは別のものです。

Subscribe:追加と更新

登録済みサブスクリプションには、クライアントが読み込めるサーバー情報が含まれています。通常はHomeの追加メニューからAdd Serverを開き、Subscribeを選択して、手元にあるサブスクリプションURLを入力します。保存後、一覧にサーバーが読み込まれたか確認してください。画面や操作手順は現在の表示に従ってください。

サブスクリプションを更新すると、登録元から情報を再取得します。更新後は、選択中のサーバーが引き続き一覧にあるか、Config内のポリシーグループが想定した項目に一致するかを確認してください。一覧に名前が表示されても、認証が成功したことや、すべてのサーバーが利用できることを示すわけではありません。

Add Server:項目を入力

手動で追加する場合は、まず手元のサーバー情報に合ったプロトコルを選び、Address、Portのほか、そのプロトコルで必要な認証、通信方式、TLSのパラメータを入力します。Shadowsocks、VMess、VLESS、Trojan、Hysteria2、WireGuardはそれぞれパラメータの構成が異なります。プロトコル名だけを変更して、別のプロトコルの項目をそのまま使うことはできません。

Scan QR Codeから読み込んだ場合も、内容を確認してください。特にアドレス、ポート、安全性に関する項目をチェックします。識別用のメモは見分けるのに役立ちますが、実際のサーバーアドレスや認証情報の代わりにはなりません。保存後にHomeへ戻り、使用する項目を選択してください。

設定方法:まずはどちらか一方の方法で登録してください。手動で新規作成しながらサブスクリプションの更新を繰り返すと、重複項目が増えて見分けにくくなることがあります。用途ごとに分かりやすいメモを付けましょう。項目を削除する前に、現在の設定から参照されていないか確認してください。サブスクリプションの更新に失敗した場合は、URLが完全か、現在のネットワークから登録元にアクセスできるか、登録元がクライアントで読み込める形式を返しているかを確認します。

注意点:サブスクリプションURL、QRコード、認証情報は機密情報として扱い、問い合わせ用のスクリーンショットでは必ず隠してください。クライアントの買い切り購入と通信回線のプランは別のものです。アプリを購入するとクライアントの使用資格が得られますが、サーバー情報とサブスクリプションはご自身で用意してください。当サイトではサーバー情報やサブスクリプションを提供、販売、推奨していません。初回登録の手順はクイックスタートをご覧ください。

04 / 接続の開始条件

On Demandによるオンデマンド接続

接続を開始する条件を管理する機能です。Global Routingの代わりにはならず、特定のドメインを直接接続にするかプロキシ経由にするかも判定しません。

概要と画面:On Demandは、設定したネットワーク条件に応じて接続の動作を管理します。Settings内の該当項目から確認できます。Configとは役割が異なり、On Demandは接続を開始する条件を決め、Configは接続後の通信の振り分け方法を決めます。この違いを理解しておけば、「ネットワークを切り替えたら接続が再開した」という現象をルールファイルの問題と誤認せずに済みます。

設定方法:まず手動接続でサーバー、DNS、振り分けが正常に動作することを確認してから、On Demandで実際に利用できるネットワーク条件を設定します。使用するWi-Fiとモバイルデータ通信の状況ごとに確認してください。ネットワーク名を指定する場合は、端末が現在認識している名前を使います。保存したら設定画面を見るだけで終わらせず、実際にネットワークを切り替えて接続状態を確認してください。

注意点:有効にすると、条件を満たしたときにシステムが接続を再開する場合があります。一時的に切断の挙動を調べる際は、Homeで接続をオフにするだけでなく、On Demandの設定も確認してください。変更を元に戻す場合は、該当するオンデマンド条件を先に無効にしてから、もう一度動作を確認します。サーバー情報の不備をこの機能で補うことはできません。接続が開始されたことと、接続が利用可能であることは別々に確認してください。

05 / 利用状況の確認

Dataの通信量統計

集計対象と期間を確認してから、アップロードとダウンロードの数値を実際の利用状況の把握に役立てましょう。

概要と画面:Dataでは、クライアントが取得できる通信量の情報を確認できます。Dataを開いたら、現在の集計対象と利用できる表示を確認してください。サーバー別の表示があればサーバーごとの利用状況を、アプリ別の表示があればアプリが発生させた通信量を把握するのに役立ちます。アップロードとダウンロードはデータ量であり、通信遅延や回線品質を直接示すものではありません。

使い方:テスト前の集計対象と数値を記録し、目的を決めたアクセスを1回だけ行ってから、戻って変化を確認します。特定のルールを調べる際は、Dataだけでなく、現在のGlobal Routing、選択中のサーバー、接続記録も併せて確認してください。端末のバックグラウンド同期でも通信が発生するため、テスト中に増えたデータをすべて、直前に開いたページの通信と判断することはできません。

注意点:1つのページへのアクセスでも通常は複数のドメインや接続が使われるため、サーバーの数値が増えても、すべてのリクエストが同じポリシーに一致した証拠にはなりません。表示方法や集計期間、リセット操作の有無が異なると、2つの数値を直接比較できない場合があります。Dataの数値はサービス提供元の課金記録とも異なります。差を調べるときは、まず集計の開始時点と対象範囲をそろえてください。

06 / 基本設定

Settingsの確認ポイント

以下では用途ごとに説明します。すべての端末で初期値が同じとは限りません。設定値は現在のアプリとConfigの内容を確認してください。

DNS:ドメイン名の解決

概要と場所:DNSはドメイン名を接続先のアドレスに変換します。確認時はSettingsのDNS関連設定だけでなく、現在のConfigに該当する設定が含まれているかも確認してください。片方だけを見ても、実際の名前解決の動作を説明できない場合があります。

設定方法と注意点:まず、問題がドメイン名の解決で起きているのか、接続で起きているのかを切り分けてから、解決されたアドレス、リクエストの経路、現在のネットワークからの到達性を確認します。複数の項目を一度に変更しないでください。IP条件のルールでは、解決されたアドレスが一致結果にも影響します。変更後はアクセスを再試行し、ローカルネットワークのリソースにも引き続きアクセスできるか確認してください。

Test Method:テスト方式

概要と場所:SettingsのTest Methodでは、接続テストの方式を指定します。Connectivity Testの結果は、この設定と併せて判断してください。テスト方式によって確認できる範囲が異なるため、ある種類のテスト結果を別のネットワーク機能の判断にそのまま使うことはできません。

設定方法と注意点:現在の方式を記録してから、実際に選べる項目から設定し、同じネットワークとサーバーで再テストします。接続先への到達性を確認する方式では、その接続先自体にアクセスできるかも確認してください。接続テストに成功しても、すべてのWebサイトにアクセスできるとは限りません。テストに失敗した場合は、テスト先、認証、通信方式、現在のネットワークのどれに原因があるか切り分けます。

Today Widget:すばやく確認・操作

概要と場所:Today Widgetは、システムのウィジェットから情報をすばやく表示・操作するための機能です。まずSettingsで関連項目を確認し、次にシステムのウィジェット管理画面で追加済みか確認します。実際に利用できる形式は、端末のシステムとアプリが提供するウィジェットによって異なります。

設定方法と注意点:まずHomeで正常に接続し、使用するサーバーを選択してからウィジェットを設定します。ウィジェットは日常の簡単な操作に便利ですが、詳しいトラブルシューティングの代わりにはなりません。表示の更新には時間がかかる場合があります。表示が想定と異なるときは、アプリに戻ってGlobal Routing、現在のサーバー、システムの接続状態を確認してください。

iCloud:設定の同期

概要と場所:iCloud関連の項目では、アプリが対応するデータをデバイス間で同期できます。Settingsで同期の項目を確認するとともに、システム設定でこのアプリのiCloud利用が許可されているか確認してください。同期の対象範囲は画面の説明に従い、端末内のすべての状態が別の端末へ移行すると考えないでください。

設定方法と注意点:まず重要な設定を保存し、必要な同期項目を有効にしてから、もう一方の端末で読み込みが完了するまで待ちます。最終的に残す内容を確認しやすいよう、2台の端末で同じ設定を同時に編集しないでください。アプリの購入済み資格、サブスクリプション元からの更新、iCloudによる設定同期はそれぞれ別の仕組みです。同期後も、サーバーの選択、設定の適用状態、端末側のシステム許可を確認してください。

Diagnostics:診断情報

概要と場所:Diagnosticsは診断情報を収集・確認するための項目です。Settings内の関連項目から確認できます。問題の範囲を絞り込むための機能であり、サーバーのパラメータを自動修正したり、接続の成功を保証したりするものではありません。

使い方と注意点:問題が起きたときのネットワーク、Global Routingのモード、操作手順を記録してから、同じ操作を1回再現し、その時刻付近の情報を確認します。情報を共有する前に、サブスクリプションURL、サーバーアドレス、認証情報が含まれていないか確認し、必要な箇所を隠してください。調査後は普段のログ設定に戻し、詳細な記録を必要以上に残さないようにしましょう。

07 / 操作の順序

設定からアクセスまでの確認手順

一度に変更する条件は1つだけにし、それぞれの確認結果が何に対応するのかを明確にします。

  1. まず接続情報を確認します。登録済みサブスクリプションの読み込みが完了しているか、手動で追加したサーバーのAddress、Port、認証情報、通信方式のパラメータが元の情報と一致しているかを確認してください。名前が同じでもパラメータが同じとは限りません。
  2. 次にルーティングモードを確認します。普段のルールによる振り分けにはConfigを使い、適用中の設定を確認してください。一時的にProxyまたはDirectに切り替える場合は、テストの目的を記録し、終了後に元の設定へ戻します。
  3. リクエストを新しく発行します。古いページや接続を閉じてから再試行し、Dataと診断情報を併せて確認してください。接続スイッチがオンであることや、1回のテスト結果だけで判断しないようにしましょう。
  4. 最後に自動動作を有効にします。手動接続が安定してからOn Demand、ウィジェット、同期を設定し、ネットワーク切り替え時と別の端末で実際に動作を確認してください。